たまにはちょっとソフトウェア

ワークフロー&スウィィート

KNIME 3.7 について

 

 

個人的にお気に入りのソフトウェア「KNIME」の最新バージョン 3.7 がリリースされました。早速新機能をチェックしてみましょう。

www.knime.com

 

New Statistics Nodes

KNIME Labs の Statistics に3つの検定ノードが追加されました。

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Jupyter Integration

Python 関連ノードで Jupyter Notebook(.ipynb)をインポートし、そのまま実行できるようになりました。

例えば、下図のような Jupyter Notebook を「getIris.ipynb」ファイルとして出力します。  

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次に Python Source ノードで knime_jupyter.load_notebook 関数を使って「getIris.ipynb」ファイルを読み込み、getIris 関数の戻り値を output_table に渡すコードを書きます。

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Python Source ノードを実行すると、Irisデータが出力されます。

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XGBoost Integration

XGBoost が使えるようになりました。Linear Ensemble と Tree Ensemble の2タイプがあり、どちらも分類と回帰に対応しています。

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Google Authentication and Google Drive Connectivity

新しい Google Drive Connection ノードは Google ドライブに保存したファイルをKNIMEリモートファイル処理ノードと一緒に使用できます。マイドライブとチームドライブの両方に対応しています。Google Authentication ノードは Google Sheets / Google Drive / Google Analytics.など様々なサービスに使用できます。

 

Updated Tableau Integration

Tableau との連携が強化されました。*1

 

Usability Improvements

Zooming with the Keyboard

ワークフローエディタの拡大・縮小がキーボードショートカットでもできるようになりました。CTRL + で拡大、CTRL - で縮小できます。

 

Guided Analytics and New Views

Heatmap

JavaScript Views にヒートマップを作成できる Heatmap ノードが追加されました。カラーマップを変更したり、他の Views ノードと連携することもできます。

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Hierarchical Cluster Assigner

Hierarchical Cluster Assigner ノードを使うと、階層型クラスタ樹形図を視覚化し、ユーザーがクラスタ数を決定するしきい値を対話式に設定できます。 他の Views ノードと連携することもできます。

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Tile View

Card View ノードは KNIME テーブルの代わりとなるビューを提供します。Table View ノードと似ていますが、画像が表示できるという特徴があります。

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「Card View」は商標の都合上、KNIME 3.7.1 では「Tile View」に変更されるようです。

 

CSS Editor

JavaScript ビューのスタイルシートを編集するためのノードです。シンタックスハイライトやオートコンプリートが使えます。

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Interactive Layout Editor and Nested Wrapped Metanodes

ラップメタノードのレイアウトエディタに「Visual Layout」機能が追加されました。ドラッグ&ドロップでレイアウト操作したり、ラップメタノードをラップメタノード内に配置できるようになりました。

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いつもどおり、ビッグデータ系の話、商用版の機能については割愛します。

 

まとめ

JavaScript を使った機能拡張が順調に進んでいるようです。

 

 

*1:Tableauは有償ソフトウェアなので省略